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特許権・商標権等のロイヤリティ料率に関する実態調査の発表  

古谷国際特許事務所ニュースレター158号
(C)2010.5 FURUTANI PATENT OFFICE
2010.5.21



概要


 特許庁が、昨年度に実施した特許権・商標権等のロイヤルティ料率に関する実態調査の結果を下記調査研究報告書として発表した。


内容


 昨年11月から今年2月中旬まで、全国3009社を調査対象とし、有効回答563件(有効回答率18.7%)の結果概要は次の通り。

   ロイヤリティ料率(正味販売高に対する料率)の平均値で高かったのは、特許権でバイオ・製薬の6.0%、健康・人名救助・娯楽の5.3%、商標権で各種機械器具の2.7%、プログラム著作権でシステムプログラムの9.1%、技術ノウハウで建造物の5.2%であった。また、我が国だけでなく、米国、ドイツ、韓国についてのロイヤリティ料率の調査結果も報告されている。

   従前、裁判等では「実施料率」(発明協会)という書籍の資料がロイヤリティ料率の相場の一つを表すものとして度々使用されてきた。しかし、当該書籍におけるデータは、外国からの技術導入契約に関するものに限られる点、情報として古い点等の批判があった。

 今回の実態調査の結果は、より新しい情報として、当該書籍に代わるものと期待される。

 一方、今回の実態調査の結果は、業界毎などにおけるロイヤリティ料率の一般的な情報として位置づけられるものである。そのため、実際の案件では、その案件の具体的な事情も踏まえ、ロイヤリティ料率の検討がなされる必要があるだろう。

   なお、上記調査研究の報告では、主要国における無形資産価値と無形資産投資額の推移も発表されている。我が国は、米国につぐ第2位であるが、その投資額に比べると価値が大きくないとの結果が出ている。


入手先


「知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究〜知的財産(資産)価値及びロイヤルティ料率に関する実態把握〜」
https://www.furutani.jp/news/honpen.pdf

(追記)
本ニュースをお伝えした後、2010年8月に、バイオテクノロジーなどの技術分類などを加えて再分析した結果が発表されています。
https://www.furutani.jp/news/honpen2.pdf


(弁理士 古谷栄男)




NOTES


この資料は、下記の著作権表示をしていただければ、複製して配布していただいて結構です(商業的用途を除く)。 (C)2010 FURUTANI PATENT OFFICE /


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